ワキガは遺伝しますが臭いが強くなる原因はさまざまです
ワキガ体質は遺伝するとされ、両親のどちらか、または両方がワキガである場合は、子供もワキガになるケースが高いとされています。しかしワキガのニオイが強くなるのには、食生活やホルモンなどさまざまな事柄が影響しています。
ニオイを抑える対処法をしても症状が改善されない場合は、専門クリニックでの治療がおすすめです。
ワキガ体質は高い確率で遺伝します
ワキガは遺伝によって引き継がれる傾向にあり、国によってワキガの人の割合は大きく異なります。近年の研究では、16番目の染色体にあるABCC11遺伝子がワキガの遺伝に関係しているというデータもあり、ワキガと遺伝との関係についての研究が進められています。
ワキガのニオイは、脇の下にあるアポクリン腺の量が大きく関係しています。アポクリン腺は優性遺伝で受け継がれ、両親、または片方の親がアポクリン腺をたくさん持つ体質の場合、子供も同じ体質になりやすいものです。
両親のどちらかがワキガの場合50%程度、両親のどちらもワキガの場合は80%という高い確率で受け継がれると言われています。中には小さな子供の頃からワキガを発症することもありますが、一般的にはアポクリン腺の活動が活発になるのは、第二次性徴を迎えたころです。
そのため思春期ごろから自分のワキガのニオイが気になり始める方が多くいます。第二次性徴は女の子の方が男の子よりも早く訪れるケースが多いため、思春期ではワキガに悩むのは女性の方が多いのも特徴です。
ワキガと同様に耳垢が湿っているかどうかも遺伝が影響します
ワキガのセルフチェックとして、耳垢が湿っているかどうかを聞かれることが多くあります。耳垢は湿った耳垢(軟耳垢)と乾燥した耳垢(乾耳垢)の2種類に分かれ、誰もがそのどちらかに当てはまります。
完全ではないものの、湿った耳垢は優性遺伝なので、両親のどちらかが湿った耳垢の場合、その子供も湿った耳垢である可能性が高くなるとされています。ワキガのセルフチェックの際に、耳垢についての質問があるのは、湿った耳垢が外耳道のアポクリン腺からの分泌物であるためです。
体質としてアポクリン腺か多いかどうかの参考になるというわけです。ワキガの人は、98%の人が湿った耳垢であり、湿った耳垢の約80%の人はワキガであるというデータがあります。
ワキガの人で乾燥した耳垢の人は非常に稀だということです。そのためワキガのセルフチェックの項目で耳垢のことを問われる項目があることが多いというわけです。
自分の脇のニオイが気になり、自分もワキガかな?と思う時には、一度、自分の耳垢のチェックをしてみてはいかがでしょうか?
脇毛の量や食生活もワキガのニオイの原因になります
ワキガの原因は、遺伝ばかりではありません。脇の下にあるアポクリン腺がなんらかの刺激によって活発に働き、ワキガのニオイを強くしていることがあります。
アポクリン腺を刺激するものとして、動物性のタンパク質の多い食事や脂っぽい食事を好んで食べている場合や、喫煙や飲酒の習慣・疲労の蓄積・ホルモンバランスなども該当します。これらの有無でワキガのニオイは、強くなったり弱くなったりします。
脇毛が濃い場合や長い場合、ニオイがこもりやすく、ワキガのニオイを強くしてしまうこともあります。自分の脇のニオイが気になるという場合には、刺激になるような食生活をやめ、脇の手入れをきちんと行うだけでもニオイが軽減されることもあります。
セルフチェックは不確実で、さまざまな事由が該当する場合、自分がワキガかも?という悩みを増幅させてしまうだけで、何の解決にもなりません。ワキガかな?と感じたら医師の診察を受け、ワキガの状態に合った治療を行うことをおすすめします。
専門クリニックの受診に抵抗がある場合は、無料カウンセリングを行っているクリニックを探し、メール相談や電話相談、カウンセリングなどを上手に活用してみてはいかがでしょうか?
(まとめ)ワキガになるのは遺伝が原因?
ワキガの体質は高い確率で遺伝しますが、ワキガのニオイを強することは、さまざまな事柄が影響しています。
対処しても症状が改善されない場合は、クリニックや医療機関での治療を視野に入れて検討してみましょう。
ワキガはアポクリン腺の量と関係が深く、アポクリン性が優性遺伝であることから、両親がワキガ体質であれば、子供にワキガが遺伝する可能性が高いでしょう。
アポクリン腺は思春期ごろに発達を始めるのが一般的で、思春期ごろからワキガに悩む人が増えます。
耳垢の状態も遺伝が関係することが多く、湿った耳垢の人はワキガの人が多く、ワキガの人はほぼ湿った耳垢をしているというデータがあります。
自分がワキガかな?と思ったら、耳垢の状態を一度チェックしてみましょう。
遺伝以外にも、食生活や生活習慣などさまざまな事由でニオイが強くなることがあります。ワキガが心配な方はセルフチェックとともに、専門クリニックを受診してみましょう。
受診に抵抗がある方は、無料カウンセリングなどを上手に活用することをおすすめします。