べたつく汗はワキガ発症のサインだとも考えられます
アポクリン汗腺から出る汗は、脂質などを含みべたついており、雑菌が増殖して、ワキガを招くとされています。さらにワキガは遺伝による影響が強く、生まれつき決まっているアポクリン汗腺の数が多いと発症しやすく、汗もべたつきやすいと言われています。
また肉中心の食生活やストレス、ホルモンバランスも乱れなどは脇汗のべたつきをひどくします。脇汗のべたつきを抑えるには、食生活の改善やストレス解消などが効果的だとされています。
目次
ワキガは、べたつくアポクリン汗腺からの汗が原因と言われています
ワキガは、アポクリン汗腺から出る汗が影響しています。アポクリン腺から出る汗には、タンパク質・脂質・アンモニアなどが含まれており、汗を皮膚の常在菌が分解することで独特の嫌な臭いを放ちます。
アポクリン腺からの汗はネバっとした粘り気があり、乳白色なのが特徴です。汗がべたつくと感じるのは、ワキガの原因であるアポクリン汗腺から出ていると考えられます。
一方でもう一つの汗腺であるエクリン腺から出る汗は、ほとんど水分からできており、無色でさらっとしているのが特徴です。
アポクリン汗腺は、脇や耳の穴などに多く存在していますが、もともとの数は生まれつき決められています。
つまり赤ちゃんにもアポクリン汗腺は存在しています。しかしアポクリン汗腺は性ホルモンの分泌に作用し、活発化するので性ホルモン分泌量が増える思春期頃から発症します。
アポクリン汗腺の数は遺伝による要素が多く、数が多ければそれだけワキガになる可能性も高いと言えます。さらに脇汗もべたつきもアポクリン汗腺の数が多いとひどくなる傾向にあるとされています。
脇汗がべたつく要因は、食生活の乱れやストレスなどにもあります
食生活や生活習慣によっては、脇汗のべたつき、ワキガを悪化させてしまう場合もあります。まず動物性たんぱく質や脂質を多く摂取する食生活が、べたつく汗の要因としてあげられます。
脂質などの過剰摂取は、体内で吸収しきれない余剰分が腸へ運ばれ、腸内で悪玉菌のエサとなります。悪玉菌が増殖して老廃物を作り、腐敗してアンモニアなどのガスが発生し、それが血液により全身を巡ってアポクリン汗腺に溜まるからです。
また運動不足になると汗をかく機会も減ります。発汗しないとアポクリン汗腺内の脂質が蓄積され、濃度が高くなってより粘度も増すため、汗のべたつきと臭いがひどくなるとされているのです。
そして通気性の悪いポリエステルなどの素材の服を身に着けていると、汗が蒸発しないで脇に溜まり、べたつきが増す原因ともなります。他にも、ストレスやホルモンバランスの乱れにより、皮脂が過剰分泌されて毛穴に溜まります。
アポクリン汗腺からの汗と交じり合って、よりべたつきが悪化する場合もあります。
脇汗がべたつくのを緩和するには、生活習慣や食事の改善が必要です
脇汗のべたつきは、汗に含まれるたんぱく質や脂質などが増えて粘度が増したことに起こり、ワキガを悪化させます。少しでもアポクリン汗腺からの汗をさらっとさせるためには、食生活の改善が必要です。
まず肉類を控えて脂質が少ない魚介類を代わりに食べるようにしましょう。悪玉菌を減らし、腸内環境を整えるためには善玉菌を増やす必要があります。
善玉菌の栄養となるオリゴ糖を含むキノコ類や野菜類を多めに取り、プロバイオティクス入りのヨーグルトや発酵品も取り入れましょう。またお通じを促すために、食物繊維も忘れずに摂取して下さい。
そしてストレスをため込まないように、スポーツや趣味などを生活に取り入れ発散できるように工夫しましょう。ゆっくりお風呂の入る、アロマを焚いても心身がリラックスしてストレス緩和にもつながります。
さらに通気性のよいコットンなどの素材のインナーを身に着け、脇汗をかいたら拭いたり、着替えたりして脇の下を乾燥、清潔に保つことも大事です。
(まとめ)べたつく脇汗はワキガのサインなの?
ワキガはアポクリン汗腺から出る脂質などを含んだべたついた汗に雑菌が繁殖して、きつい臭いを放ちます。
脇汗のべたつきは、食生活の乱れやストレスなどでひどくなるので改善する必要があります。
アポクリン汗腺から出る汗は、タンパク質は脂質などを含んでおり、粘度があってべたついています。
雑菌が汗の成分を分解して悪臭となり、ワキガを発症するのでべたつく汗はワキガのサインとも言えるでしょう。
動物性たんぱく質などを含む肉類の過剰摂取は、アポクリン汗腺から出る脇汗の濃度を高め、べたつきをひどくし、ワキガを悪化させる原因となります。
さらに、通気性の悪い肌着の着用・ストレス・ホルモンバランスの乱れも、脇汗がべたつく要因とされています。
脇汗のべたつきを少しでも抑えてさらっとさせるには、食生活を見直しが必要です。肉類を控えて魚介類を取り入れ、野菜を多めに食べるのが望ましいです。
さらに腸内環境を整えるために、オリゴ糖や食物繊維なども取り入れたほうがよいでしょう。