ハイフには「医療ハイフ」と「エステハイフ」の2つの選択肢がありましたが、現在、エステハイフは正式に違法とされています。これまでエステハイフに通っていた方や、これからハイフを検討している方は、不安を感じているかもしれません。
本記事では、エステハイフが違法になった背景や、医療ハイフとの効果や安全性の比較について詳しく解説します。
目次
エステハイフはなぜ違法なの?
エステハイフとは、医師や看護師が関与しない美容サロンなどで受けられる安価なハイフ施術のことです。今まで注意喚起がされてきましたが、令和6年6月7日付の厚生労働省の文書「医師免許を有しない者が行った高密度焦点式超音波を用いた施術について」で、正式にエステハイフは違法である見解が示されました。
以下で詳しくご紹介します。
医療資格がなければ施術ができない
ハイフ機器が医療用であるかエステ用であるかに関わらず、ハイフを人体に照射する場合は、医師免許・医療資格を持たない者がおこなうのは違反であると示されました。つまり、エステハイフのようにサロンスタッフがおこなうハイフは違法であるということです。
医療提供施設でしか提供できない
ハイフは医療提供施設のみで実施することと明記されています。つまり、医師や看護師が在籍しないサロンなどの施設では、ハイフ施術を提供することができません。違反行為とみなされた場合は、サービス提供の停止と指導がおこなわれます。ハイフは現在、病院やクリニックでしか受けられないため、注意が必要です。
多くの健康被害が報告されている
エステハイフによる火傷・神経損傷などの健康被害は、数多く報告されています。急性白内障や神経麻痺などの深刻な被害も相当数上がっているようです。消費者安全調査委員会によるこれらの調査報告を受けて、ハイフ施術に関する取り扱いの整備が実施された背景があります。
万が一トラブルに遭った場合も、美容サロンでは迅速な対応ができませんので、必ず病院やクリニックで施術を受けるようにしましょう。
医療ハイフのメカニズム
医療ハイフは、本来ガン治療にも長年使われていた医療機器です。高密度超音波の熱作用を皮膚深層に加えることで、内側からたるみを改善できます。狙いを定めた皮膚層にだけ照射できるため、皮膚表面や周辺組織にダメージは及びません。痛みやダウンタイムが少なく、手軽にたるみや小じわなどを改善でき、さらに肌の引き締め効果も期待できます。
また、線状に医療ハイフを照射できる新脂肪溶解リニアハイフは、脂肪層を広域加熱することで熱変換を生じさせて脂肪溶解が可能です。これによって顔の部分痩せができ、二重あごや輪郭のもたつきを解消できることから、小顔治療としても人気です。
【照射するだけで脂肪吸引のような変化】
施術の説明:焦点式超音波エネルギーを応用することで、これまでのアプローチでは難しかった脂肪溶解を可能にし、メスを使わず、薬剤も打たずできる脂肪溶解施術。
施術の副作用(リスク):発赤・硬結・知覚鈍麻・熱傷を生じる可能性があります。
施術の価格:24,000円~39,800円
医療ハイフで期待できる効果
医療ハイフは主に次のような効果が期待できます。
頬のたるみをリフトアップ
熱エネルギーを照射することで真皮層を収縮させて肌をタイトニングし、頬のたるみをリフトアップさせる効果があります。ほうれい線や顔全体のしわ、目元の小じわや首のしわの改善・予防にもおすすめです。
コラーゲン・エラスチンの生成でハリ感アップ
医療ハイフはたるみ改善だけでなく、肌のハリ感アップも期待できます。熱エネルギーの一時的なダメージを修復する過程で、コラーゲンやエラスチンが生成されます。これによって肌に弾力性が生まれ、ハリやキメが整います。
フェイスラインの引き締めで小顔効果
医療ハイフの施術は、輪郭・あご下・首なども照射範囲です。これらの部位に医療ハイフを当てることでフェイスラインが引き締まり、小顔効果が期待できます。またリニアハイフでは脂肪溶解の作用も働き、あご下の自然なボリュームダウンが叶います。
エステハイフと医療ハイフはどこが違う?
エステハイフと医療ハイフは、具体的にどのように違うのでしょうか。
両者を表でまとめて比較し、それぞれの違いを解説します。
医療ハイフ | エステハイフ | |
温度・出力 | 65℃以上 出力が高い |
40℃程度 出力が低い |
効果の持続性・施術頻度 | 3〜6ヵ月程度 | 1〜2ヵ月程度 |
施術頻度 | 3ヵ月後から施術が可能 3〜6ヵ月に1回 |
1ヵ月後から施術が可能 1ヵ月に1〜2回 |
施術中の痛み | ほぼなし | なし |
安全性 | 医療資格を有する看護師による施術で安全性が高い | 医療資格がないサロンのスタッフによる施術でリスクがともなう |
温度や出力の違い
医療ハイフで用いるハイフ機器は、65℃以上の温度で照射する出力の高い医療機器を使用します。
一方でエステハイフはサロンスタッフでも使用できる出力の低い機器を使用します。エステハイフでは、医療ハイフのような高い効果は期待できないといえます。
効果の持続性・施術頻度の違い
医療ハイフの効果の持続性は個人差はありますが、3〜6ヵ月程度です。次の施術は3ヵ月後から受けられます。個々の効果の持続性に合わせて、3〜6ヵ月1回の頻度で定期的に受けると効果的です。
エステハイフの効果の持続性は、1〜2ヵ月程度といわれています。1ヵ月に1〜2回受けるのが一般的です。医療ハイフよりも頻繁に受ける必要があります。
施術中の痛みの違い
施術中はいずれも痛みが少なく、ダウンタイムもほぼありません。
エステハイフは出力が少ない機器を使用している分、ほとんど痛みを感じないといってよいでしょう。
医療ハイフも痛みはほぼありませんが、皮膚が薄く骨に近い箇所(エラ部分など)では痛みを感じる場合があります。
価格の違い
クリニックによって異なりますが、価格は医療ハイフが1回2〜4万円台とやや割高になります。ただし、施術の頻度は3〜6ヵ月に1回程度でよいため、効果の持続性なども含めて総合的に考えると、医療ハイフの方がコスパがよいとも考えられます。
安全性の違い
医療ハイフは、医師の診断・指示のもと医療従事者が施術をおこないます。万が一の肌トラブルの場合も、迅速に対応できます。
一方でエステハイフは、資格を有さないエステティシャンなどが施術をおこなうためリスクがともないます。実際に火傷や神経損傷などの健康被害の報告が多いため、安全性の観点からもエステハイフは避けた方がよいでしょう。
医療ハイフを受ける前に注意したいこと
エステハイフは危険であることは確かですが、医療ハイフを受ける際もいくつか注意しておきたいポイントがあります。
医療ハイフは不向きな場合がある
医療ハイフはすべての方に効果があるというわけではなく、なかには適応でない方もいます。年齢によるたるみが強い方、痩せ型の方、10〜20代の若年層の方には不向きなケースがあるのです。特に顔に脂肪が少なく痩せ型の方が医療ハイフを受けると、かえって頬コケしてしまう可能性があります。
医療ハイフが適応かどうかは医師が診断するため、まずはカウンセリングを受けてみましょう。
副作用やリスクも理解しておく
痛みやダウンタイムが少ない医療ハイフですが、照射部位によって施術中に痛みが生じることもあります。また術後に発赤・熱感・かゆみ・乾燥などが生じる場合があります。いずれも数日で気にならなくなりますが、施術後は肌が敏感になっているためしっかりUV対策や保湿が必要です。
副作用やリスクについては、医師から事前に説明があります。これらを理解したうえで医療ハイフを受けるようにしましょう。
実績と信頼があるクリニックを選ぶ
クリニックで受ける医療ハイフは安全性が高いですが、医療行為である以上、火傷などのリスクはゼロではありません。医療ハイフ施術の実績が豊富な、信頼できるクリニック選びが重要となります。また、医療ハイフが適応かどうか適切に診断し、一人ひとりの状態に合った施術を提案してくれる医師が望ましいでしょう。
もしもエステハイフを受けてしまったら
厚生労働省の見解のとおり、医療提供機関以外で実施するエステハイフは違法であると示されています。エステハイフは安価で受けやすいことから、サロンに通われていた方もいるかもしれません。そのような方は、ハイフ施術の中止やコースの解約や変更を検討してみましょう。契約書を受け取った日から8日間以内であれば、クーリング・オフで無条件の契約解除が可能なこともあります。期限を過ぎていたとしても、残りの契約の中途解約も可能です。
安全にハイフを受けるなら、医療ハイフに変更した方がよいでしょう。万が一身体に不調が現れた場合も、医師が迅速に対処してくれます。
医療ハイフを受けるなら湘南美容クリニック
医療ハイフはメスや注射を使用せずにたるみ改善ができ、ダウンタイムも少ないのが特徴です。しかしエステハイフは安全性の観点から推奨されていません。厚生労働省からも違法であるという見解が示されています。とはいえ医療ハイフのリスクもゼロではありませんので、信頼と実績のあるクリニックを選ぶことが重要です。
湘南美容クリニックは、ハイフ施術において累計症例件数60万件以上を誇ります。(2024年6月時点)症例件数に裏付けされた経験豊富な医師が在籍しており、適切な診察・管理・指示のもと医療資格を有する看護師が施術を担当します。実績のあるクリニックで、医療ハイフを受けたい方は、当院へぜひご相談ください。
脂肪を溶解する人気小顔治療「新・脂肪溶解リニアハイフ」
湘南美容クリニックの「新・脂肪溶解リニアハイフ」は、従来の医療ハイフに「リニア・カートリッジ」を取り付けることで脂肪溶解を可能にした新しい医療ハイフです。広範囲の脂肪層に熱を加えることで、脂肪細胞を溶解し、照射部位の自然なサイズダウンとタイトニング効果が期待できます。あご下やフェイスラインに照射することで、二重あごの解消やフェイスラインの引き締めが叶い、理想的な小顔が手に入ります。
痩身治療の脂肪吸引や脂肪溶解注射などとは異なり、メスや注射を使用しないため、痛みが苦手という方に大変おすすめです。