抜け毛が多い気がする、髪のボリュームがなくなったと感じて悩む女性は少なくありません。しかし髪が抜ける量は人それぞれだからこそ、多いのか少ないのか判断が難しいところです。

本記事では女性の抜け毛について、抜け毛の量の判断基準や髪が抜ける原因、抜け毛を防ぐために有効な対策をご紹介します。

女性の髪の毛が抜ける本数は一日あたりどれくらい?

髪には毛周期という一連の流れがあり、成長期・退行期・休止期を経て自然に毛が抜け落ちます。抜け毛は生理現象の1つですが、極端に抜け毛が多い場合は話が別です。抜け毛の対策や治療を検討したほうがよい、抜け毛の目安についてご紹介します。

抜け毛の目安

髪が健康な女性の抜け毛は1日あたり50〜100本程度といわれています。100本ときくと大量のようですが、自然現象の範囲内です。しかし1日で100本以上抜けている、以前よりも大量に抜け毛が増えているという違和感を覚えた場合、何らかの対策や治療を検討したほうがよいかもしれません。

特に下記のような項目に心当たりのある方は注意が必要です。

  • 抜け毛の量が突然増えた
  • 髪のボリュームが減ってきた
  • 頭頂部が透けて見えてきた
  • 分け目が目立つようになった
  • 髪にコシがなくなって弱々しくなった

異常な抜け毛を確認できる簡易チェック方法

異常な抜け毛は、1日あたり100本以上抜ける場合が目安ではありますが、実際に本数を数えるわけにもいきません。そんなとき役立つのが「ヘアプルテスト」です。

ヘアプルテストとは、3本の指で60本程度の髪をつかみ、毛並みに沿って引っ張った際に、抜けた髪の本数で抜け毛の異常を判断するセルフチェックのことです。このテストで抜けた髪が3本程度であれば通常の抜け毛、5〜6本程度であれば通常の抜け毛よりも多いことを示します。

ただしヘアプルテストは、引っ張る力や引っ張る本数に個人差が生じるため、より正確なチェックをしたい方はクリニックで専門医に診断してもらうのが確実です。

女性の抜け毛の原因

女性の抜け毛が多くなる原因はさまざまです。

特に女性ホルモン・生活習慣・疾患に関係する原因が、主にあげられます。

加齢

女性の抜け毛は、更年期以降に多発する傾向にあります。加齢によって女性ホルモンが減少するとホルモンバランスが崩れ、抜け毛が生じるからです。特に閉経後は女性ホルモンが急激に減少します。

出産後の抜け毛

出産後、一時的に抜け毛が多くなることを「産後脱毛」といいます。妊娠中は女性ホルモンが通常よりも多く分泌されますが、出産後は一気に減少します。この反動で産後に抜け毛が多くなるのです。

産後脱毛は一時的な症状なので、本来であれば抜け毛はその後解消します。しかし育児によるストレスや睡眠不足、栄養不足などが重なると、抜け毛が回復しないケースもあるといいます。

過度なダイエットなどによる栄養不足

女性によくありがちなのが、過度なダイエットによる栄養不足です。栄養不足は髪の成長に悪影響を及ぼし、抜け毛を引き起こす原因の1つとなります。また、ダイエット中は食事制限によってストレスを感じることが多く、抜け毛を助長する原因ともいえます。

睡眠不足やストレスなど生活習慣の乱れ

生活習慣の乱れによって、抜け毛が増えることがあります。アンバランスな食事はもちろん、睡眠不足や日頃のストレスも抜け毛が多くなる一因です。健康な髪を保つためにも、しっかり睡眠をとることや、ストレスを溜め込まない工夫が必要になります。

頭皮ダメージ

繰り返しのパーマや刺激の強いヘアカラーは頭皮にダメージを与え、抜け毛の原因になることがあります。また髪を過度に洗いすぎてしまうなどの間違ったヘアケアは、同じく頭皮にダメージを与えてしまい逆効果となります。結果として髪が健康に育たず、抜け毛を助長してしまうケースが考えられます。

頭皮の血行不良

頭皮の血行不良は髪の成長を阻害し、抜け毛を助長させることがあります。運動不足・喫煙・ストレス・偏食など、さまざまな要因が血行不良を引き起こします。

病気や薬の副作用

ホルモンや血液循環などに関わる疾患や、病気の治療薬による副作用で抜け毛が多くなることがあります。特に抗がん剤は、副作用として抜け毛が多くなる治療薬です。まずは治療に専念することが最優先となります。病気が完治したり、薬の服用の必要がなくなれば、抜け毛も解消されるケースがあります。

女性の抜け毛の原因は脱毛症かも?女性に多い脱毛症

抜け毛が多いと感じたら、何らかの脱毛症を発症している可能性があります。女性が発症する脱毛症はいくつかありますが、そのなかでも抜け毛が多くなる代表的な脱毛症をご紹介します。

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症とは、前頭部から後頭部にかけて広い範囲で薄毛がみられる脱毛症のことです。女性が発症する代表的な脱毛症で、FAGA(女性男性型脱毛症)と症状がよく似ています。いずれも女性ホルモンの減少が原因となって引き起こります。

びまん性脱毛症は、閉経後に女性ホルモンが激減することで発症するため、更年期以降に多発する傾向です。

円形脱毛症

円形脱毛症は、10円玉大のサイズで円形状に髪が抜け落ちる脱毛症です。そのサイズ感から、10円ハゲともいわれています。原因としては、自己免疫機能の異常やストレスなどが考えられます。

脂漏性脱毛症

脂漏性脱毛症は、頭皮の皮脂分泌が過剰になることで発症する脱毛症です。皮脂が多すぎると頭皮のかゆみ・炎症・フケを生じさせます。菌が繁殖しやすくなり、頭皮環境が悪化して脱毛につながります。

女性の抜け毛の本数を減らすには

女性の抜け毛は、さまざまな原因が複合的に重なって引き起こされます。つまりこれらの原因を取り除くことが、抜け毛の改善につながるといえるでしょう。

抜け毛に有効な対策として、以下のようなものがあげられます。

生活習慣を見直す

不規則な生活習慣は、頭皮や髪に悪影響を及ぼします。特に睡眠不足や運動不足は、髪の成長を妨げてしまいます。
ハリとコシのある健康的な髪を作るためにも、6〜8時間の睡眠時間は摂るように意識しましょう。また睡眠の質を向上させるためにも、就寝前のスマートフォンいじりやコーヒーの摂取は控えることをおすすめします。

運動不足は血行不良の一因になるため、意識的に身体を動かしたり、軽い運動習慣を取り入れてみるとよいでしょう。

栄養バランスの取れた食生活を送る

生活習慣の見直しとつながりますが、バランスのよい食生活を送ることも重要です。極端な食事制限や偏りのある食事、食べ過ぎなどはなるべく避けましょう。タンパク質・ミネラル・ビタミン・亜鉛など、髪に必要な栄養素を積極的に食事に取り入れることが理想的です。忙しい方は栄養素の摂取を補助するサプリメントをかしこく取り入れることも有効的です。

頭皮のマッサージをする

頭皮マッサージは、血行不良の改善に有効です。発毛のベースとなる頭皮環境を作るためにも、定期的に頭皮ケアをおこないましょう。シャンプーで頭を洗う際、1〜2分程度で結構です。指のはらを使って優しく頭皮をもみほぐすことで血行を促進し、抜け毛の対策につながります。

ストレスを溜め込まない

ストレスを溜め込むと自律神経が乱れて、間接的に抜け毛を進行させる一因になります。ストレスを解消するために、リラックスの時間を設ける、適度に運動するなど、ストレスを溜め込まない工夫をしてみましょう。

育毛剤を使う

育毛剤を使うことで、抜け毛予防として一定の効果が期待できます。保湿効果がある育毛剤もあるため、頭皮ケアの1つとして取り入れるものよいでしょう。ただし抜け落ちてしまった髪に対しては、医療機関で処方される発毛剤が有効になります。

専門クリニックに相談する

抜け毛を根本的に改善するなら、専門クリニックで原因を特定し、適切な治療を受けることが最も有効な方法です。抜け毛が進行して脱毛症を発症している場合、生活習慣の見直しや頭皮マッサージなどのセルフケアでは限界があります。医師から処方される発毛剤や内服薬であれば、短期間で確実な発毛効果が期待できます。

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女性の抜け毛は正しく対処しよう

女性の抜け毛がなかなか改善されない場合は、専門クリニックを受診しましょう。抜け毛が多くなる代表的なびまん性脱毛症は、女性ホルモンの減少が主な原因です。市販の育毛剤やヘアケアで改善することは難しいといえます。

湘南のFAGA治療は、専門医によるカウンセリングで抜け毛の原因を特定し、適切な治療をご提案します。生活習慣の改善指導も同時におこないながら、確実な発毛へと導きます。

抜け毛のお悩みは一人で抱え込まず、私たち専門医に相談してみませんか。カウンセリングは無料です。まずはお気軽にご相談ください。

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