埋没法による二重整形ではまぶたを裏返して手術を行います
二重整形には数種類の方法がありますが、そのうちの一つである埋没法ではまぶたを裏返して手術を行います。
まぶたの中に糸を通すため、まぶたの表面と裏側との間で糸を行き来させる必要があるためです。
手術の際にはまぶたの表面と共に裏側にも麻酔をするので、強い痛みが起きる心配はありません。
また、糸の結び目をまぶたの表面側に設けると、結び目部分が盛り上がって整形がばれてしまうことが懸念されます。
そのため、糸の結び目をまぶたの裏側に設けることも、まぶたを裏返す目的となっています。
目次
まぶた内部で必要なところに糸を通すためにまぶたを裏返すのです
まぶたを二重にする整形での術式には、大きく分けて埋没法、全切開法、部分切開法、3つの種類があります。
このうち1つである埋没法では、まぶたを裏返して手術を行います。
埋没法では、二重のラインになる部分の皮膚と、内部の眼瞼挙筋に糸を通します。
こうすることで、まぶたを上げた際に皮膚が強く引き上げられ、二重ができるのです。
そして大切なのは、まぶたの皮膚を通した糸の他方を、眼瞼挙筋などに適切に掛けることです。
まぶた自体はある程度の厚みはあるものの、顔のほかの部分の皮膚と比較すれば、非常に薄いところです。
加えて、まぶたの下には眼球があります。
まぶたを裏返さずに手術を実施すると、糸を通すためにまぶた表面から刺した針が、眼球を傷つけてしまう危険性があります。
また、まぶた表面から刺した針がまぶたの裏側へ通った後、今度はまぶたの裏側から針をまぶたの表面方向へ通すことで、まぶた内部に糸を通すことができるのです。
埋没法でまぶたを裏返すのは、まぶた内部で標的とする組織に適切に糸を通すことと、まぶたの下にある眼球を守るためでもあるのです。
まぶた側へ針を通す際には眼球を保護する器具を使います
まぶたの内部に糸を通す埋没法とはいえ、糸がどこを通っているのかを確認することは必要です。
そのため、糸につながる針を一度、まぶたから外へ出す作業を行います。
その際に、まぶたの裏側が傷むのではないか、あるいは眼球は本当に大丈夫なのかと心配される方もいらっしゃるでしょう。
まぶた表面に麻酔をする場合には、麻酔クリームを塗って麻酔用注射の針が刺さった際に痛みを感じないようにしています。
また、まぶたの裏側にも麻酔の注射を行います。
その際は注射に先立って、麻酔の入った点眼薬を入れるので、まぶたの裏側に注射をするときにも痛みを感じることはありません。
まぶたに針を通す際にまぶたを裏返すとはいっても、やはり眼球を傷つけるのではないかと心配になるかもしれません。
この時には、角膜保護板と呼ばれるステンレス製の板を上まぶたの奥まで挿入します。
こうすることで、まぶたを安定させつつ眼球表面を保護することができます。
このように、埋没法による二重整形を行う際には、単にまぶたを裏返すだけではなく、眼球を保護するための器具も用いています。
切開法による二重整形ではまぶたを裏返すことはありません
二重整形には埋没法のほかに、切開法があります。
切開法ではまぶた表面にメスを入れ、まぶたの内部を直接見ながら二重を形成する方法です。
そのため切開法では、まぶたを裏返すことはありません。
切開法には、全切開法と部分切開法があります。
どちらの場合も、まぶた表面近くにある眼輪筋を切開し、まぶたを引き上げる筋肉である眼瞼挙筋をまぶたの皮膚につなげる方法をとっています。
これを行うことで、まぶたを引き上げ、目を開けるときに、直接皮膚を強く引き上げて二重を作ることができるのです。
まぶたが脂肪組織などによって厚い場合、埋没法によって作られる二重が不自然になることがあります。
しかし、切開法による二重整形であれば脂肪組織の除去ができるため、まぶたを薄くすることができ、自然な二重にすることができます。
また、切開法ではまぶたを裏返すことがないので、眼球が傷つくことを心配される方にとっては安心できる方法と言えるでしょう。
(まとめ)まぶたを裏返して二重にする方法がある?
埋没法による二重整形では、まぶたを裏返してまぶたの表面と裏側とで糸を行き来させる方法が行われます。
まぶたの裏側にも麻酔をするので、強い痛みを感じる心配はありません。
埋没法で二重整形を行う場合、標的とする組織にしっかりと糸を通すためにまぶたの裏側から糸を通す必要があるため、まぶたを裏返します。
それと同時に、まぶたの下にある眼球をまもるためにも、まぶたを裏返す必要があるのです。
まぶたの裏側に麻酔注射をする前には、点眼薬による麻酔を行います。
また、手術においては眼球を保護することも含め、まぶたと眼球の間に角膜保護板を挿入します。
裏返した上まぶたを安定させて手術を行いやすくする目的もあるのです。
二重整形の方法には、切開法と呼ばれるメスを使った方法もあります。
まぶたが厚く二重を形成しても、それが不自然になってしまう可能性が高い方の場合は、脂肪組織の除去も可能な切開法がすすめられるでしょう。