医療脱毛は出力パワーが強いので肌トラブルリスクが高いのではないかと思われますが、実はそうでもありません。
火傷・痛みやかゆみ・毛嚢炎についてや、サロン脱毛や自己処理との肌トラブルリスクの比較など、脱毛を受けるときに気になる肌トラブルについて解説しています。
医療脱毛の肌トラブルリスク
医療脱毛は、強い出力のレーザーを照射するため、毛根周辺の皮膚に対するトラブルリスクがゼロではありません。
もちろん、医療機関で行う施術なので安全性は高く軽い炎症程度で、技術力やリスク管理を徹底するなど、肌トラブルを最低限に抑えることが可能です。
もともと敏感肌だったり施術を受けた日の体調がよくなかったりすると、どうしても炎症反応が強く出やすくなります。肌トラブルが気になるときは施術前に相談しましょう。
医療脱毛による肌トラブルの例
医療脱毛を受けたときに起こる肌トラブルとして、痛み・赤み・硬毛化・炎症などさまざまな症状が報告されています。
ただし、全員に症状が出るわけではなく、体調やアフターケアなどによっても影響します。もし肌トラブルが起こったら、すぐにクリニックに連絡をして医師に診察してもらいましょう。
以下は主な肌トラブルの例です。
- 火傷
- 痛みやかゆみが続く
- 毛嚢炎
火傷
医療脱毛は、体毛のメラニン色素にレーザーが反応し、熱を発生することで毛根細胞を破壊をします。そのため、施術直後は軽い火傷のような状態になることがあります。
ですが、クリニックでは一人ひとりの毛の量や太さ、肌の状態や体調などに合わせて照射出力を調整しているので、必ず火傷を起こすわけではありません。
火傷の状態になるのは稀ですが、多少の赤みや腫れはあると考えおいていいでしょう。
痛みやかゆみが続く
施術を受けると、ヒリヒリとした痛みやかゆみなどの症状がみられる場合があります。痛みやかゆみは火傷により起こる症状です。
そればかりか、火傷を負ったときに適切な処置をせずに放置すると悪化して炎症を起こすので、ヒリヒリした痛みやかみゆが長く続くときはクリニックに相談しましょう。
かゆみは次第に軽快しますが、1~2週間程続くこともあります。しかし、もしも肌トラブルが起こっても、適切な処置をすればそれ以上の悪化は防げます。
毛嚢炎
毛嚢炎は、毛穴の奥に雑菌が入ることで起こる炎症で、見た目は白もしくは赤のぶつぶつでニキビに似ています。レーザーの熱で毛根を包んでいる毛包が傷つき、肌に常在するブドウ球菌が感染して起こる症状です。
赤いぶつぶつ自体は、施術後によくみられる症状です。しかし、1週間以上経っても赤みがひかないぶつぶつは、「毛嚢炎」という肌トラブルを起こしている状態です。
ぶつぶつの中心に海がたまったり、かゆみの他に痛みを伴うこともあります。万が一毛嚢炎になってしまったら、クリニックに連絡をして薬を処方してもらいましょう。
サロン脱毛と比較した肌トラブルのリスク
医療脱毛は、サロン脱毛より出力が強くて肌トラブルのリスクが大きいと思われるかもしれませんが、実はそうともいえません。
というのも、医療脱毛は毛だけに反応するレーザーですが、出力の弱いサロンの光脱毛は少なからず肌にも反応するからです。そのため、どちらも肌トラブルのリスクはゼロとはいえません。
ただし、医療従事者が常在しているのはクリニックだけです。その点を考えると、万が一のときにすぐに対応してもらえるクリニックの方が安心でしょう。
サロン脱毛の肌トラブル例
脱毛サロンで施術を受けた場合、さまざまな肌トラブルが報告されています。
たとえば、「肛門まわりの光脱毛で火傷を負い、完治まで1年以上かかることもあるといわれた。」などです。(引用元:独立行政法人 国民生活センター)その他に、医療脱毛と同様に火傷、赤み、腫れ、色素沈着、毛嚢炎などがあります。
サロンの施術者は医療従事者ではなく医師も常在しません。したがって、技術や施術前の肌トラブルリスクに対する説明が不十分だというケースが多くあるようです。
脱毛威力が強くサロンより重症化しやすい
医療脱毛はサロン脱毛より照射出力が強いため、肌トラブルが重症化しやすいというのは本当でしょうか?
実際に「毛嚢炎」は医療脱毛の方がなりやすいといわれています。理由は、照射出力のパワーが強く毛包がダメージを受けやすいからです。
ところが、医療機関には医師が常在しているため、迅速で適切な対応ができ重症化の可能性は低いともいわれています。
医療脱毛は医師によるアフターフォローが可能
医療脱毛は、医療機関で医療従事者のみが行える施術です。すなわち、医師が常駐しているので肌トラブルがあった場合もすぐに適切な処置や薬の処方をしてもらえます。
脱毛前には毛質・肌質・その日の体調などを確認し、肌トラブルを起こさないように出力パワーを調整します。脱毛後のアフターフォローも丁寧です。
一方、脱毛サロンには医師がいないため、即対応することが難しく自分で皮膚科に行かなければいけません。
自己処理と比較した肌トラブルリスク
医療脱毛を受けるときの肌トラブルリスクはゼロではありませんが、自己処理での肌トラブルも注意が必要です。
自己処理は全てが自己判断になるので安全とはいえないからです。さらに、医療脱毛と違ってフォロー体制がないため自分で皮膚科に行かなければいけません。
以下は、主な自己処理別の肌トラブルリスクです。
- カミソリの肌トラブルリスク
- 毛抜きの肌トラブルリスク
- 脱毛クリームの肌トラブルリスク
カミソリの肌トラブルリスク
カミソリでの自己処理は手軽ですが、肌に直接刃が当たってムダ毛を剃るのと同時に肌表面まで削ってしまうので、肌にとっては大きなダメージです。
たとえば自分では見えづらい部位の場合、肌を傷つけたり切ってしまうリスクが増えます。かつ、傷つけてしまうことでカミソリ負けをして赤みやかゆみなどにつながります。
また、デリケートゾーンがカミソリ負けをしたり傷ついたりすると、黒ずみの原因になります。
もしもカミソリを使う場合は、クリームなどで肌を保護しましょう。そして自己処理後はしっかり保湿をしましょう。
毛抜きの肌トラブルリスク
毛抜きで無理やり毛を引っ張ると、毛根が傷つき肌トラブルの原因になります。
ムダ毛だけではなく毛周辺の皮膚も引っ張ることになり、皮膚がはがれるなど出血の可能性もあります。その結果、肌にぶつぶつができることがあります。
さらに、毛抜きで毛穴にダメージを与えると、毛が表面に出てこれらなくなり「埋没毛」になるリスクも。
毛抜きで抜くことによって肌へのダメージが大きくなるので、肌トラブルのリスクを下げるためにも使わないようにしましょう。
脱毛クリームの肌トラブルリスク
脱毛クリームは、カミソリや毛抜きと比べると肌トラブルリスクは低いように思いますが、やはり気をつける必要があります。
脱毛クリームは除毛成分配合のクリームで、ムダ毛部分に塗って時間をおいてから落とすと毛が溶けてなくなっています。使用の際に痛みがなく、生えてきたときに毛のチクチク感がありません。
しかし、脱毛クリームを肌に塗ることで肌荒れを起こす可能性があるので、肌トラブルにならないためにもあまりおすすめはできません。
肌トラブルがすでにある場合の医療脱毛
普段から自己処理を頻繁にしていると、色素沈着・赤み・腫れ・傷などの肌ダメージが蓄積されていくため、医療脱毛の施術時に痛みを強く感じることがあります。
医療脱毛を受けると少なからず肌はダメージを受けます。だからこそ、自己処理による肌ダメージには気をつけないといけません。
また、自己処理と関係なく肌トラブルをすでに持っていることもあるでしょう。何かしら肌トラブルを抱えている場合は、必ず施術前に相談しましょう。
医療脱毛で皮膚がんになるリスクはある?
医療脱毛で皮膚がんになるリスクはありません。
皮膚がんの原因は「紫外線」で、医療脱毛のレーザーは人体に無害な「赤外線」に近いものだからです。
加えて、レーザーは皮膚にしか届かないので内臓への影響がありません。
まとめ
1.医療脱毛の肌トラブルリスク
医療脱毛は、出力の強いレーザーを照射するため肌トラブルのリスクがゼロではありません。
主な肌トラブルは以下の通りです。
- 火傷
- 痛みやかゆみが続く
- 毛嚢炎
2.サロン脱毛と比較した肌トラブルのリスク
医療脱毛もサロン脱毛も、肌トラブルリスク関してはどちらも同じように可能性はあります。
ただし、医療機関で医療従事者のみが施術を担当するクリニックの方が、さまざまな面で安心です。
3.自己処理と比較した肌トラブルリスク
自己処理は手軽にできますが、下記のような肌トラブルがあります。
- カミソリの肌トラブルリスク
- 毛抜きの肌トラブルリスク
- 脱毛クリームの肌トラブルリスク
対して医療脱毛は、正しい知識のもと適切な施術とアフターケアを受けられるので肌トラブルが起こっても安心です。
4.医療脱毛で皮膚がんになるリスクはある?
医療脱毛で皮膚がんになるリスクはありません。皮膚がんの原因は紫外線ですが、医療レーザーは人体に無害な赤外線に近いからです。